『Magic: The Gathering』というカードゲームの話。
大変有名で非常に面白いゲームであり、私が最もハマっているゲームです。
どこにハマっているかを一言で云えば、
「様々な作用の、無数の組み合わせ」
とゆう点にあります。 とにかくカードの種類が半端でなく、多いのです。そのスジの店ではシングルカードといって、1枚1枚のカードをバラ売りしているくらい。
そして、新たなカードセットは今以ってリリースされ続けているのです。90年代に誕生したゲームにして、これは素晴らしいことです。サポートある限り、ゲームは生き続けるのです。
しかし、そんな素晴らしいゲームにも残念ながら欠点はあります。 それは、公式戦のルールに則って遊ぼうとした場合に、いずれ直面してしまうことです。
一つに、経済的負担があります。 新作カードセットは定期的にリリースされています。それ自体は大変に嬉しいことですが、『Magic』は米国のゲームであり、日本での販売価格は、他の国産トレーディングカード等と比較して、決して安価とは言い難いものがあります(私感・・今は知らん)。 また公式には、同じカードを4枚まで一つの山札(デッキ)に投入してもよいことになっています。自分好みのデッキを組み立てるのに、結構な費用を要する所以です。特に学生にとっては厳しいところ。 ・・まぁ、この点については、『Magic』が好きで、生活をソレ中心にすることで、何とかならんでもないんですが(いーのか?)。でなければ、世に出ていい歳になってからも続けるか、です。・・・。
第二に、気力の問題です。 そんなもん個人差があるわい、という向きもあるかと思いますが、出版元の定める公式戦のルールにあくまでついていこうとすると、ハッキリ云って、疲れます。 公式大会等で上位を狙おうとすると、云ってみれば、いかに情報を集めるか、その時点の最強のデッキとそのメタとなるデッキを把握できるかが、ゲームそのものに長けているかより重要であるように見受けられます。・・疲れます。 また、使用可能なカードセットは定期的に移行していき、以前にリリースされたセットのカードの大半は使うことができなくなってしまいます。せっかく集めた4枚のレアが使えなくなるだけでも気力が萎えることウケアイです。最近では様々なレギュレーションが用意され、この点は多少緩和されているようですが、そうなると、別の問題が持ち上がります。
それが第三の問題、速すぎるゲーム展開です。 一般的に、カード選択の幅が広がる程、ゲームの展開速度は速まるように思います。それはそれで止むからんことではありますが、せっかく広がった選択肢からひらめいたオリジナルのコンボなぞ、そうそうやらせてもらえません。フラストレーションがつのります。
数千枚のカードを集めながら、『Magic』引退を決意するユーザーの実情は、こういったところではないでしょうか(・・私自身がそうです)。 しかし、それはあまりにもったいない。 『Magic』はもっと可能性のあるゲームなのです。きっと。 それを教えてくれるのがこのキューブでの遊び方。簡単に云えば、持ってるカードを適当に混ぜて、一定のルールのもとプレイヤー間で分け合って(ドラフトという)、デッキを組もうというもの。原作者リチャード・ガーフィールドの理念にかなっています(ホントか?)。 コレの利点は、
一、各カードは1枚ずつあればいい(ハイランダー形式と呼ぶ) これだけでも単純に出費が1/4になります。
一、セットの型落ちを無視できる お気に入りのカードが使えなくなる、なんてこともありません。
一、カードセットの編集を楽しめる オリジナルカードを作る方はよくいらっしゃいますが、ゲームバランスをとりつつ面白いカードを作るのは難しいことです。また、オリカは所詮オリカ。勝っても負けても釈然としないでしょう。そこへいくと、オリジナルのキューブの編集は、それなりのバランス感覚は必要ですが、より簡便に、ゲームがさらに面白くなるように演出できます。
もちろん出版元の提示するスタンダードな遊び方、トーナメント形式でゲームをおこなうのはそれなりの楽しさがあります。しかし当然、そこには商品をより売り込むための戦略があり、それが故に皮肉にも、この素晴らしいゲームを辞めてしまう方がいるというのは残念です。 『Magic』を引退する前に一度、このキューブ・ドラフト戦をお試しください。このゲームの新たな魅力が感じていただけることと思います。 |